「大森って都心から遠い?」──実は品川から2駅・約5分、JR大森駅東口から徒歩2分。和の趣が漂うホテルバーグランティオス別邸は、出張の夜に“ひと風呂”の幸福をくれる駅前の隠れ家です。今回はE Type(エコノミーダブル)に宿泊し、屋上の予約制・貸切露天風呂(45分/1,000円)も体験。
落ち着いた和モダンの内装、電子レンジや無料ミネラルウォーターなど細やかな設備、そして気持ちのよい接客。チェーン系の「便利さ」と、旅館の「情緒」のいいとこ取り──そんな印象でした。出張女子の視点で、立地・客室・貸切露天・朝の過ごし方までレビューします。
基本情報
ホテル名:ホテルバーグランティオス別邸(HOTEL BAR GRANTiOS Bettei)
所在地:東京都大田区大森北1-1-7(大森駅東口より徒歩2分)
最寄駅:JR京浜東北線「大森」駅(品川から2駅/約5分)
チェックイン/アウト:15:00〜24:00 / 10:00(レイトチェックアウトプランあり)
駐車場:なし(提携: SEIYU大森店 ほか近隣コインP)
館内:貸切露天風呂(完全予約制/45分・1,000円/宿泊者専用)、寿司&Bar「月の小路」、全室Wi-Fi、VOD無料、電子レンジ、加湿空気清浄機、マルチ充電器 ほか
筆者宿泊時価格(ご参考):12,500円(2025年9月平日、Eタイプ客室)
アクセス(公式) / 公式サイト:grantios-bettei.com

アクセス:駅近/品川・羽田からの動線が軽い
品川から京浜東北線で2駅(約5分)。駅を出てロータリーを左へ、駅前大通りに面した立地でキャリー移動でも迷いにくいのが好印象。羽田空港からも京急→大森海岸駅→徒歩約8分(またはタクシー約30分)で、都心と空港のちょうど中間という利便性が出張の強みです。
チェックイン:和の意匠と実キーが新鮮
エントランスを入ると、木の趣がある和モダンのインテリアで、窓外にはちょっとした中庭もあり、くつろぎ空間が演出されています。ビジネスホテルには絶対にない囲炉裏、障子越しの柔らかくはいるあかり。

間接照明と和風のウェイティングテーブルセットなど、“モダン旅館”の世界観。どこに迷い込んだのか、不思議な気持ちになりました。
フロントは説明が簡潔で親切。カードキーではなく実キーを受け取るスタイルもどこか特別感がありました。



エレベーターをおりると、客室フロアにも行燈の灯り。廊下の照度や色温度が落ち着いていて、ホテル全体に一貫した和モダンのトーンを感じます。
※チェックイン/アウトは原則15:00〜24:00 / 10:00。今回は11:00までのプランで朝もひと仕事できました(プランにより異なる)。

お部屋(E Type):16.3㎡に感じない開放感

ドアをあけてまず感じたのは「なにこれ、想像よりぜんぜん広い~!」160cm幅のダブルベッドがドンと中央に、右にトイレ、奥に洗面&シャワーブース、左にデスク・冷蔵庫・ポットというレイアウト。ビジホは細長く部屋が作られていることが多いためか、また今回の客室が2面採光+小さなベランダがあったせいか、数値以上に広く感じました(E Typeの広さは16.3〜17.5㎡)。朝ちょっと部屋でコーヒーをのみながらベランダにでて駅前大通りをぼんやり眺めたりしたのですが、やっぱり気持ちいいですね。息がしやすい?気がして窓が開く部屋が好きだな。
設備面では電子レンジ・無料ミネラルウォーター・T-fal電気ケトル・加湿空気清浄機・VOD無料・マルチ充電器など“部屋で完結”できるものが充実。デスクは奥行約60cm・幅100cm超の体感で広く、ノートPC+資料でも作業しやすいサイズでした。デスクライトも電源もあり完璧ですね。

またアメニティはMARGARET JOSEFINのドライレスキューシリーズのトライアルセット(クレンジング、洗顔、ローション、クリームの4点セット)がそのまま置かれていました。注意点としては、Eタイプのお部屋は浴槽がなく、シャワーだけとなっています。シャワー室は広くPOLAのシャンプー、コンディショナー、ボディソープがありますので、特別に用意しなくてもよさそうです。寝巻きは綿素材のロングシャツ型(ボタン式、ひざ下丈)で浴衣とはちがって途中で着崩れしにくく、女子的にうれしいポイント?






他にATypeのお部屋には部屋に露天風呂やテレビ付きのジェットバスがあったり、CTypeのお部屋には肩湯、打たせ湯がたのしめるシステムバスを導入しているそうです。次は泊まってみたいなぁ。気になる方は下の公式ページで確認してみてください。
屋上の貸切露天風呂:駅前で“温泉旅館気分”
今回のメイン。フロントで屋上の露天風呂専用の鍵とバスタオルのはいったバッグをうけとり、7Fでエレベーターを降りて非常階段を上がって屋上へ。「SPA 露天風呂」のドアを鍵を使ってあけると、目の前に簡単な着替え用の棚がおいてありました。

さらに左手のこあがりをあがると、縦長の空間に植栽と行燈が配され、なんともいえないくつろぎの空間が。一番奥には石造りの湯船があり、仄暗いあかりに浮かび上がってみえました。実際湯舟にはいると9月という季節がよかったせいもあったと思いますが、絶妙な湯加減に夜風が心地よい。ここは本当に駅前のビルの屋上なんでしょうか。

こちらの露天風呂は宿泊者専用で完全予約制。 1,000円・45分で宿泊とは別料金となっています。利用時間:16:00〜(最終回は23:00開始想定)。予約は事前に電話で(当日フロントでも空きがあれば可)。なお温泉ではなく加温・加水の露天風呂です。
駅前とは思えない静けさで、ふっと出張を忘れるひととき。照明も眩しすぎず、“都会のなかの自然”というコンセプトの通り。「誰にも邪魔されることのない私だけの静かな45分」という時間は貴重な癒しとなりました。

露天風呂の手前にあるシャワーブース(POLAのシャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュが備わっています)で体をあらい、露天風呂につかることになりますが、他にパウダールーム的なものはないので、ここでお風呂にはいるというより、露天を楽しむことに特化した作りだと考えたほうがいいと思います。先に部屋でシャワーをあびて、のんびり露天だけ味わいにいくという使い方もありかもしれません。
浴後は鍵を返しにフロントへ(45分~0分の間にスタッフの方が簡単なお掃除をされるのではと思います)。ちょっと面倒と感じる方もいるかもしれませんが、個人的には確実に露天風呂専用の鍵が予約者に渡される仕組みなため、女性ひとりでも安心で利用しやすい設計だと感じました。
朝食:現在は提供なし(近場モーニング案)
館内での平日の朝食提供は現状なし。駅ビルのアトレ大森(ベーカリーやカフェ多数)や、駅前のカフェチェーンを活用すると便利です。チェックアウト前に客室でドリップコーヒー+電子レンジも使えるので、軽く整えてから出発する動線もおすすめ。
気になった点も正直に
・貸切露天風呂は朝はやっていないこともあり、夜遅い時間枠が人気。希望時間がある場合はホテルを予約したタイミングで電話予約が安心。
・E Typeは浴槽なし(シャワーブースのみ)。湯船に浸かりたい方は露天付やテラスダブル(A Type)など上位タイプを検討。
・スマートTVではなく、無料VODもあまりラインナップが多くない(公式ページをみると150タイトルあるそうなので単純に自分の好みと合わなかっただけの問題かもしれません)ため、そこは期待しすぎない方が吉
・女性用の低い枕が欲しかったかな。。。いくつか枕はお部屋にあったのですが、自分には若干高く。フロントに先に相談したほうがよさそうです。
まとめ:出張の夜に、駅前で“しっぽり露天”という選択
「ビジネスホテルって、どこも似たりよったり」──そんな先入観を気持ちよく裏切ってくれるのが、ホテルバーグランティオス別邸でした。
大森という土地にあって駅徒歩2分の立地と和モダンの意匠、そして何より本物の貸切露天風呂が屋上にあるという構成は、都内のビジネスホテルとしては別格の価値です。
「貸切露天風呂」と称しながら、実際には地下や半露天の施設が多い中で、ここは屋上にしっかりと開かれた空間。外の風にあたりながら、行燈と植栽に囲まれて過ごす45分は、駅前にいることを忘れる静けさがありました。
またお部屋には電子レンジや加湿空気清浄機、マルチ充電器、広めのデスクがそろい、こもりたい出張ステイにもぴったり。
「ただ寝るだけじゃない出張の夜を過ごしたい」──そんな日に、そっとおすすめしたい一軒です。
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